井上 岳志(いのうえ たけし、1989年12月1日 - )は、日本の元プロボクサー。東京都足立区出身。ワールドスポーツボクシングジムに所属していた。第37代日本スーパーウェルター級王者、第35代・第38代OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王者、元WBOアジア太平洋スーパーウェルター級王者。
人物
小・中学校ではサッカーをやっており、ボクシングは中学3年生から始めた。
駿台学園高校時代は国体優勝を果たして、法政大学ではボクシング部主将を務めた。
強化指定選手に選ばれたが五輪出場は果たせなかった。
来歴
2013年11月14日、後楽園ホールで米澤重隆の引退スパーリングの相手を務めた後、ワールドスポーツボクシングジムからのプロ入りを表明した。
2014年8月2日、足立区総合スポーツセンターで永田大士とのプロデビュー戦に臨んで、0-1の引き分けで終わったが、同年11月14日に行われた試合にて3回1分18秒KO勝ちでプロ初白星を挙げた。
2015年2月、小口幸太に勝利して同月にJBCの発表した最新ランキングで初めてウェルター級日本ランク入りを果たす。
その後6連勝して2017年1月14日に後楽園ホールで行われた「第557回ダイナミックグローブ」にて渡部あきのりとスーパーウェルター級8回戦を行い、3-0(78-74×2、79-73)で判定勝ちを収めた。なおこの試合で東日本ボクシング協会から2017年1月度月間賞新鋭賞を受賞した。
同年4月25日に後楽園ホールで行われた「DANGAN180」のメインイベントにて日本スーパーウェルター級1位の斉藤幸伸丸と日本スーパーウェルター級王座決定戦を行い、7回1分10秒TKO勝ちを収めて日本王座獲得に成功した。
また同年8月10日に後楽園ホールで行われた「ダイヤモンドグローブ」のセミで日本スーパーウェルター級1位の長濱陸と日本スーパーウェルター級タイトルマッチを行い、8回1分52秒TKO勝ちを収めて日本王座初防衛に成功した。そして同年11月10日に後楽園ホールでOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王者のラーチャシー・シットサイトーンとOPBF東洋太平洋並びにWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級タイトルマッチを行い、8回2分51秒TKO勝ちを収めOPBF王座及びWBOアジアパシフィック王座を獲得した。
2018年1月17日付で日本スーパーウェルター級王座を返上。同年4月26日に後楽園ホールで野中悠樹とIBF世界スーパーウェルター級2位決定戦を行い、12回3-0(115-113、116-113、116-112)の判定勝ちを収め指名挑戦者になっているジュリアン・ウィリアムズとの指名挑戦者決定戦を行える権利を獲得した。
同年12月5日、2019年1月26日にWBO世界スーパーウェルター級王者のハイメ・ムンギアとWBO世界同級タイトルマッチを行うことが発表された。また同月中にOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座を返上、2019年1月11日に発表されたWBOアジアパシフィックランキングでは、同級王座を返上したことも判明した。
2019年1月26日、ヒューストンのトヨタ・センターでWBO世界スーパーウェルター級王者のハイメ・ムンギアに挑戦するも、プロ初黒星となる12回0-3(108-120×2、109-119)の判定負けを喫し王座獲得とはならなかった。
2019年8月3日、後楽園ホールで再起戦としてパトムサック・パトンポートンと以前保持していたWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級王座決定戦を行い、2回2分24秒KO勝ちを収め王座に返り咲いた。
2019年10月19日、タイ・バンコクでアニルット・ネルンディとノンタイトル戦を行い、1回1分39秒TKO勝ちを収めた。
2020年1月18日、後楽園ホールでWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級4位の蘇程を相手に防衛戦を行い、2回終了時に蘇陣営が棄権を要請したことにより2回終了TKO勝ちを収め、初防衛に成功した。
2020年11月7日、後楽園ホールで日本ミドル級13位のワチュク・ナァツとノンタイトルで対戦し、8回3-0(78-75、78-74、79-73)で判定勝ちを収めた。
2021年2月11日、国立代々木競技場で開催のチャリティーボクシングイベント『LEGEND』で東京五輪ミドル級日本代表・森脇唯人とエキシビジョンマッチを行った。
2021年11月17日、オーストラリア・シドニーのクードス・バンク・アリーナでWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級1位のティム・チューとWBOアジアパシフィックおよびJBC非公認のWBOグローバル同級王座統一戦を行い、12回0-3(107-120、108-119×2)の判定負けを喫し王座統一に失敗、WBOアジアパシフィック王座から陥落した。
2022年11月5日、後楽園ホールでWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級4位の丸木凌介とOPBF東洋太平洋並びにWBOアジアパシフィック同級王座決定戦を行い、6回2分31秒TKO勝ちを収めWBOアジアパシフィック王座とOPBF王座返り咲きに成功し、再び2冠王者となった。
2023年5月13日、フィリピン・マニラのオカダマニラホテル&カジノでWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級8位のウェルジョン・ミンドロと対戦し、12回1-1(114-114、117-111、113-115)の判定で引き分けるも、初防衛に成功した。
2023年10月12日、有明アリーナで開催された「FEDELTA presents TREASURE BOXING PROMOTION 4」にてWBOアジアパシフィックスーパーウェルター級15位のサェンガナン・シットサイトーンとWBOアジアパシフィック同級タイトルマッチを行い、6回2分2秒TKO勝ちを収め2度目の防衛に成功した。
2024年3月18日、後楽園ホールでOPBF東洋太平洋スーパーウェルター級1位並びにWBOアジアパシフィック同級8位のウェイド・ライアンとOPBF東洋太平洋およびWBOアジアパシフィック同級タイトルマッチを行い、12回1-0(115-113、114-114×2)の判定で引き分けるも、OPBF王座の初防衛とWBOアジアパシフィック王座の3度目の防衛に成功した。
2024年12月23日付で現役を引退。現役引退後はワールドスポーツジムで選手育成に励むという。
獲得タイトル
- 第37代日本スーパーウェルター級王座(防衛1=返上)
- WBOアジアパシフィックスーパーウェルター級王座(防衛0=返上)
- 第35代OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座(防衛0=返上)
- WBOアジアパシフィックスーパーウェルター級王座(2期目:防衛1)
- 第38代OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座(防衛1=返上)
- WBOアジアパシフィックスーパーウェルター級王座(3期目:防衛3=返上)
戦績
- アマチュアボクシング - 55戦39勝(21KO)16敗
- プロボクシング - 25戦20勝(12KO) 2敗3分
脚注
関連項目
- 男子ボクサー一覧
- 駿台学園中学校・高等学校
- ボクシング日本王者一覧
- 日本のボクシング地域王者一覧
- 世界ボクシング機構アジア太平洋王者一覧
- 東洋太平洋ボクシング連盟王者一覧
外部リンク
- 選手紹介 - ワールドスポーツボクシングジム
- 井上岳志 (@1989takeshi) - Instagram
- 井上岳志の戦績 - BoxRec(英語)



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