喜志 哲雄(きし てつお、1935年〈昭和10年〉11月10日 - )は、日本の英米演劇学者。京都大学名誉教授。京都府京都市右京区在住(2023年時点)。

父親は詩人で作詞家の喜志邦三。

経歴

1935年兵庫県西宮市生まれ。1958年京都大学文学部英文科卒、 1960年から1961年コロンビア大学留学。1964年京大大学院博士課程満期退学、同年京大教養部専任講師、1967年助教授。 1973年文学部英文科助教授、1982年教授。この間、1967年から一年間スタンフォード大学客員准教授、1980年インディアナ大学客員教授。 1996年から1998年まで京大大学院文学研究科長。1999年定年退官。

2009年兵庫県文化賞受賞。2010年『シェイクスピアのたくらみ』でAICT(国際演劇評論家協会)演劇評論賞受賞。2015年京都府文化賞・特別功労賞受賞。2019年兵庫県功労者「県勢高揚功労」受賞。

ハロルド・ピンターなど現代英米演劇を翻訳した。

著書

  • 『劇場のシェイクスピア』(早川書房) 1991
  • 『英米演劇入門』(研究社) 2003
  • 『喜劇の手法 笑いのしくみを探る』(集英社新書) 2006
  • 『ミュージカルが《最高》であった頃』(晶文社) 2006
  • 『シェイクスピアのたくらみ』(岩波新書) 2008
  • 『劇作家ハロルド・ピンター』(研究社) 2010
  • 『ミュージカル映画が《最高》であった頃』(国書刊行会) 2024

翻訳

  • 『シェイクスピアはわれらの同時代人』(ヤン・コット、蜂谷昭雄共訳、白水社) 1968、新版 2009ほか
  • 『ピンター戯曲全集 第1』(小田島雄志, 沼澤洽治共訳、竹内書店) 1970
  • 『なにもない空間』(ピーター・ブルック、高橋康也共訳、晶文社) 1971
  • 『オニール名作集』(白水社) 1975
  • 『怒りの演劇 イギリスの演劇の新しい波』(ジョン・ラッセル・テイラー、中野里皓史, 柴田稔彦共訳、研究社出版) 1975
  • 『ヤン・コット演劇の未来を語る』(白水社) 1976
  • 『ハロルド・ピンター全集』全3巻(小田島雄志, 沼澤洽治共訳、新潮社) 1977、新版 2005
  • 『悲劇の死』(ジョージ・スタイナー、蜂谷昭雄共訳、筑摩叢書) 1979、ちくま学芸文庫 1995
  • 『わが家の武器庫』(ポール・セルー、若島正共訳、講談社) 1988
  • 『秘密は何もない』(ピーター・ブルック、坂原真里共訳、早川書房) 1993
  • 『人と超人』(バーナード・ショー、白水社) 1993
  • 『私のはじまり ケネス・ブラナー自伝』(白水社) 1993
  • 『ヴェニスの商人』(シェイクスピア、編注、大修館書店) 1996
  • 『何も起こりはしなかった 劇の言葉、政治の言葉』(ハロルド・ピンター、編訳、集英社新書) 2007
  • 『ハロルド・ピンター』全3巻(ハヤカワ演劇文庫) 2009 - 脚色「失われた時を求めて」ほか全17篇
  • 『俳優を動かす言葉 戯曲の読み方がわかる20のレッスン』(ウィリアム・ギャスキル、白水社) 2013
  • 『から騒ぎ』(シェイクスピア、岩波文庫) 2020

脚注

注釈

出典

参考

  • 『文藝年鑑2007』
  • 『京大文学部の50年』
  • 日本演劇協会(監修・編集)『演劇年鑑2023別冊』日本演劇協会〈文化庁委託事業〉、2023年(2023年3月31日発行)、24-25頁。ISBN 978-4-09-671311-2。「①本名・②職種・③住所・⑤生年月日・出生地・⑥学歴・⑦現職・⑧著書等」 

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