ビーツ・エレクトロニクス(英: Beats Electronics LLC)もしくはBeats by Dr. Dreは、アメリカのオーディオ機器のブランド。Appleの完全子会社。

概要

本社はアメリカ合衆国・カリフォルニア州サンタ・モニカ。従業員は300名で、2013年の総売り上げは15億ドル。 会社を設立したのは音楽プロデューサーでラッパーのドクター・ドレーと、インタースコープ・レコードの創業者であるジミー・アイオヴィン。さらにトレント・レズナーが、チーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めている。

一時期は、台湾のスマートフォンメーカーであるHTCが大半の株券を持っていたが、2012年に出資比率を25%に低減し2013年に残りの株式を売却した。同時にカーライル・グループは、少数株主としてHTCに替わった。

ビーツの製品は、ヘッドフォンやスピーカーのブランドになっており、ブランド名は『Beats by Dr. Dre』(ビーツ・バイ・ドクター・ドレー)である。特にヘッドフォンは世界的に有名であり、アスリートやミュージシャンなどを中心に愛用者は数多く存在する。また、音質としては低音を強調している。

2008年から2012年までは、モンスターケーブルがすべてのビーツ製品のデザイナーを務めた。その後はビーツ・エレクトロニクス内部で生産している。また、自社製品に使用するため他の企業のオーディオ技術のライセンスを取得し、オンライン音楽ストリーミングサービス「Beats Music」を2014年に開始した。2014年5月28日にAppleは、2014年末までに、現金と株式の合計30億ドル(約3,000億円)でビーツを買収した。その後、「Beats Music」はAppleによって改良が施され、現在の「Apple Music」の原型となった。また、買収の際にドレ―とアイオヴィンはAppleに従業員として迎えられているが、わずか4年で解雇されている。

沿革

2000年代

  • 2008年
    • 米国のラッパーであり音楽プロデューサーのドクター・ドレーと、インタースコープ・レコードの会長ジミー・アイオヴィンが協力してビーツ・エレクトロニクスを設立。
    • 米国のケーブル製作会社であるモンスターケーブルと契約を締結。
    • 最初の製品Beats Studioをリリース。
  • 2009年
    • Beats TourとBeats Soloをリリース。
    • 米国の歌手レディー・ガガが製作に参加した製品HeartBeatsをリリース。
    • iBeatsをリリース。
    • 米国の歌手のディディが製作に参加した製品DiddytBeatsをリリース。
    • Beats Soloを改良した製品、Beats Solo HDを発売。
    • Beats Proを発売。

2010年代

  • 2010年
    • 米国のNBA選手レブロン・ジェームズが製作に参加した製品PowerBeatsをリリース。
    • HeartBeatsを改良した製品、HeartBeats 2.0をリリース。
    • 最初のスピーカー製品Beats Boxを発売。
  • 2011年
    • フランスのDJ、デヴィッド・ゲッタが制作に携わった製品Beats Mixrをリリース。
    • 最初のワイヤレス製品Beats Wirelessを発売。
  • 2012年
    • ビーツ・エレクトロニクスとモンスター・ケーブルの契約が終了。
    • Beats Executiveがリリース。
    • urBeatsが発売。
  • 2013年
    • Beats Pillがリリース。
    • Beats TourとBeats Studioの改良モデル、Tour 2.0とStudio 2.0がリリース。
    • Beats Studioの無線型、Beats Studio Wirelessが発売。
    • Beats Pill XLが発売。
    • Beats Pillの改良モデル、Pill 2.0がリリース。
  • 2014年
    • Beats Solo HDの改良モデル、Beats Solo2がリリース。
    • 最初のワイヤレスイヤホン製品、PowerBeats2 Wirelessをリリース。
    • AppleがBeatsを30億ドル(約3,000億円)で買収。
    • Beats Solo2の無線型、Beats Solo2 Wirelessをリリース。
  • 2015年
    • PowerBeats2 Wirelessの有線型、PowerBeats2をリリース。
    • Beats Mixrが生産終了、および販売終了。
  • 2016年
    • Beats Solo2 Wirelessの改良モデル、Beats Solo3 Wirelessがリリース。
    • PowerBeats2 Wirelessの改良モデル、Beats PowerBeats3 Wirelessがリリース。
    • DJ向けモデルのBeats Mixrをベースモデルとした、有線型のBeats EPがリリース。
  • 2017年
    • Beats Xがリリース。
    • Beats Studio3 Wirelessがリリース。
  • 2018年
    • urBeats3がリリース。
  • 2019年
    • PowerBeats Proが発売。
    • Beats Solo Proが発売。

2020年代

  • 2020年
    • Beats Flexがリリース。
  • 2021年
    • Beats Studio Budsが発売。
    • Beats Fit Proが米国で11月1日に先行発売し、その後12月7日に中国で発売。
  • 2022年
    • Beats Fit Proがヨーロッパやカナダなど世界各国で1月24日に発売、1月28日に日本でも発売。
  • 2023年
    • Beats Fit Proのコーラルピンク、ボルトイエロー、タイダルブルーの3色が発売。
    • Beats Studio Buds が発売。
    • Beats Studio Proが発売。

脚注

関連項目

  • オーディオマニア
    • イコライザー
    • コンプレッサー
  • ラウドネス・ウォー

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • Beats by Dre (@beatsbydre) - Instagram
  • Beats by Dre (@beatsbydre) - X(旧Twitter)
    • Beats by Dre Japan (@beatsbydreJP) - X(旧Twitter)

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