マーニ、またはマニ (Máni) は、北欧神話に登場する月の神。

『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第11章から第12章で、次のように説明されている。

ムンディルファリという男が、自身の2人の子供があまりに美しいことから、娘にソール(太陽)、息子にマーニ(月)という名をつけた。神々はこれに怒り、2人を捕らえて、太陽を牽く馬車の馭者をさせた。ソールは太陽の運行を、マーニは月の運行と満ち欠けを司る。
馬の名はアールヴァク(「早起き」の意)、アルスヴィズ(「快速」の意)といい、体を冷やすための(ふいご)が取り付けられている。
月は常にハティという狼に追いかけられているため、急いで運行しなければならない。
マーニは、ヒューキとビルが肩に負った天秤棒でセーグ(Sægr)を担いでいるのを見つけると、この2人の子供を地上から月へと連れ去った。ヴィズフィンル(Vidfinn)という男の子供である彼らが月に付き添う姿は、地上からも見える。

『ギュルヴィたぶらかし』第51章において、ラグナロクの時、月は狼(ハティもしくはマーナガルム)に捕らえられて大損害を受けるといわれている。

脚注

参考文献

  • V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年。

関連項目

  • ノート (北欧神話) - 北欧神話において夜を司る女神
  • マーナガルム - 月を追いかける狼

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